いかにしてオランダの大学への編入へ至ったか,という話を書きたいのですが,その前にオランダの大学の一般知識に関してブログを書きます。
大学色々
まず学部は3年で卒業できます。ここが制度上最も異なる点でしょう。
さらに言うと,大学院修士課程は1年なので,スムーズに行った場合22歳で修士号をとることができます。博士は3年で,どこの国の修士をもっていてもOKです。アメリカのように,別の国で修士をとってもアメリカで再度修士からとらなければならない,ということもありません。ただ一般的に4年以上かかるそうですが。
日本で言う専門学校もありますが,今回は4年制(オランダで言う3年制)の大学に重点を置いて書きます。ユトレヒト大学やライデン大学も3年生です。
ちなみに,専門学校を卒業したのち3年制にいくこともざらにあります。例えばマーストリヒトの専門学校で日本語の会話を勉強した後,ライデンの日本学科で文献中心の勉強をして日本語に習熟するというケースもあります。彼は会話も講読も完璧にこなしますが,それは専門と3年制を駆使した結果です。
学期
学部卒業には180単位が必要です。年間上限60単位,1セメスターあたり30単位をとらなければなりません。1個でも授業を落としたら留年です。授業1つあたりの単位は大学によってまちまちで,ライデン大学は5または10,ユトレヒト大学は7.5です。
3ヶ月からなる1セメスターは,さらに前半後半にわかれています。通セメスターの授業もあれば,前半で終わってしまう授業もあります。前半(もしくは後半)だけの場合は,授業数は7コマ程度です。
評価
評価ですが,特に日本と変わりません。レポートであったり,筆記or選択式のテストだったり,授業中のプレゼンだったりします。イタリアは授業の最後に教授と面接するらしいのですが,今まで聞いた中でそのような評価は1クラスしかありませんでした。
評価は1~10の値のどれかを振られます。0.5きざみで,5.5未満で落ちます。追試はありますが,それでもだめだった場合は留年です。9.0がとることの可能な最高点で,10は選択式テストでよっぽど勉強しないとまずあり得ない成績です。評定平均7.0以上で良い生徒とみなされます。ブルガリア人の友人はレポートで9.5とかとってましたが,当時の先生がブルガリア人だったためでしょう。
言語
学部はオランダ語です。ただオランダの大学は留学生を積極的に受け入れているため,英語でのクラスがたくさん開設されています。そこにオランダ人も混じって英語で受けています。唯一残念なのが,そのようなクラスの場合テストが英語とオランダ語両方で行われます。公平性を欠いた評価となるでしょう。
オランダにはカレッジがあります。3年制の大学の一学部なのですが,海外からの学生を多く受け入れ,全授業を英語で開設している学部です。教える内容はリベラル・アーツで,アメリカ東海岸のカレッジ制を模倣しています。アムステルダム,ユトレヒトなどが有名で,最近はライデンにもできました。僕がこれから入るのはユトレヒトのカレッジです。
国立/私立
国立/私立という区分は現在ありません。数年前に全ての大学に対する助成金を国がカットしたため,今では日本でいう大学法人のようになっています。ライデン大学もそれまでは「国立ライデン大学」だったのですが,助成金全廃に際して真っ先に「国立」の名を取っ払ったようです。
編入
編入の場合は半年か1年分の単位の互換ができます(1年が上限)。
僕の場合は1年分の単位を互換するのでこれから2年かけて学部を卒業します。
一般的な入学と同様の書類・期間を要します。唯一違うのが,単位に関する書類を出さなければならないという点です。書類に関してはまた次回。
Tuesday, June 28, 2011
Saturday, June 25, 2011
ライデン交換留学生からユトレヒト正規学生へ:お金の話
ライデン交換留学
2010年8月から2011年6月まで,ライデン大学で交換留学生をしていました。
交換留学は日本の立教大学のプログラムで,1年間の予定でした。他にもライデンへ行く学生は1人,他ヨーロッパ圏の大学へ行く人が10数名,アメリカ,中国,韓国などを合わせると50人近い学生が立教大学から世界中の大学へ毎年留学しています。
留学するとお金がかかる,というイメージが一般的にあると思いますが,実際そんなことはないです。
交換留学の魅力的な点は,(休学すれば)どちらの大学へも学費を払わなくて済むという点です。
また休学中の立教の学費も年間6万円でよいので,1年間に必要なお金は生活費だけになります。
認定校留学(単位互換性のある留学,休学なし)の場合は立教の学費を払わなければなりませんが,この場合も留学先の大学の学費を払う必要はありません。
年間にかかる生活費は日本とほぼ同じです。たとえば僕の住んでいた部屋は1カ月330ユーロでしたし,食事も安いもので500グラム30セントのパスタなんかがありました。
ユトレヒト大学編入
編入し,ユトレヒト大学で学士をとろうと決めました。理由に関しては後日またブログに書きます。
正規の学生であれば例えばアメリカやイギリスなどは非常に高い学費を必要とします。日本とは比べ物になりません。
その点オランダは穴場です。
ユトレヒト大学はオランダで最も学費の高い大学の一つでしょうが,年間8440ユーロです。
日本円にして96万円。日本の私立と変わりません。むしろ若干安いくらいです。
さらに僕は年間4000ユーロの奨学金をもらっているので,学費は1年で4440ユーロ,50万円ほどです。これで立教にこのまま通い続けるより安くで卒業できます。
奨学金をもらう条件の敷居は非常に低く,書類に家の経済状況を書けばもらえます。特別な書類,たとえば日本のように源泉徴収が必要だとか,面接で判断されるとかはありません。(ただGPA3.0以上とらなければならないのですが)。
生活費は,ユトレヒト構内の寮に住むことになり,3食付きで年7000ユーロです。この点に関しては自分だったらもっと節約できるので若干不服なのですが,500グラム30セントのパスタで糊口をしのぐよりはるかに健康的なので妥協せざるを得ないです。
オランダの大学はヨーロッパの中でもEU学生と非EU学生との学費における差が激しい国です。非EU学生として僕は年8000ユーロを払わなければなりませんが,EU学生だと年1000ユーロで済んでしまいます。
ヨーロッパの国全てがこのような状況かといえばそうでもなく,たとえばドイツの学部は(ドイツ語で授業ですが)みな一律に1000ユーロもしない学費で受け入れられます。
ただこの点を逆手に取ることは可能で,オランダの学部を卒業した場合オランダの大学院では非EU学生であってもEU学生扱いになります。
つまりオランダで学士をとるということは,
1, 日本の国立とほぼ同程度の学費で
2. 質も比較的高く
3. 3年間で卒業でき
4. 卒業後オランダの大学院が安くなる
というメリットがあるのです。
(2と3に関しては書きもらしたので後日触れます。)
2010年8月から2011年6月まで,ライデン大学で交換留学生をしていました。
交換留学は日本の立教大学のプログラムで,1年間の予定でした。他にもライデンへ行く学生は1人,他ヨーロッパ圏の大学へ行く人が10数名,アメリカ,中国,韓国などを合わせると50人近い学生が立教大学から世界中の大学へ毎年留学しています。
留学するとお金がかかる,というイメージが一般的にあると思いますが,実際そんなことはないです。
交換留学の魅力的な点は,(休学すれば)どちらの大学へも学費を払わなくて済むという点です。
また休学中の立教の学費も年間6万円でよいので,1年間に必要なお金は生活費だけになります。
認定校留学(単位互換性のある留学,休学なし)の場合は立教の学費を払わなければなりませんが,この場合も留学先の大学の学費を払う必要はありません。
年間にかかる生活費は日本とほぼ同じです。たとえば僕の住んでいた部屋は1カ月330ユーロでしたし,食事も安いもので500グラム30セントのパスタなんかがありました。
ユトレヒト大学編入
編入し,ユトレヒト大学で学士をとろうと決めました。理由に関しては後日またブログに書きます。
正規の学生であれば例えばアメリカやイギリスなどは非常に高い学費を必要とします。日本とは比べ物になりません。
その点オランダは穴場です。
ユトレヒト大学はオランダで最も学費の高い大学の一つでしょうが,年間8440ユーロです。
日本円にして96万円。日本の私立と変わりません。むしろ若干安いくらいです。
さらに僕は年間4000ユーロの奨学金をもらっているので,学費は1年で4440ユーロ,50万円ほどです。これで立教にこのまま通い続けるより安くで卒業できます。
奨学金をもらう条件の敷居は非常に低く,書類に家の経済状況を書けばもらえます。特別な書類,たとえば日本のように源泉徴収が必要だとか,面接で判断されるとかはありません。(ただGPA3.0以上とらなければならないのですが)。
生活費は,ユトレヒト構内の寮に住むことになり,3食付きで年7000ユーロです。この点に関しては自分だったらもっと節約できるので若干不服なのですが,500グラム30セントのパスタで糊口をしのぐよりはるかに健康的なので妥協せざるを得ないです。
オランダの大学はヨーロッパの中でもEU学生と非EU学生との学費における差が激しい国です。非EU学生として僕は年8000ユーロを払わなければなりませんが,EU学生だと年1000ユーロで済んでしまいます。
ヨーロッパの国全てがこのような状況かといえばそうでもなく,たとえばドイツの学部は(ドイツ語で授業ですが)みな一律に1000ユーロもしない学費で受け入れられます。
ただこの点を逆手に取ることは可能で,オランダの学部を卒業した場合オランダの大学院では非EU学生であってもEU学生扱いになります。
つまりオランダで学士をとるということは,
1, 日本の国立とほぼ同程度の学費で
2. 質も比較的高く
3. 3年間で卒業でき
4. 卒業後オランダの大学院が安くなる
というメリットがあるのです。
(2と3に関しては書きもらしたので後日触れます。)
Thursday, June 23, 2011
はじめに
こんにちは,オランダ在住日本人の五十嵐彰です。
この9月からユトレヒト大学で正規の学部生をすることになりました。
本来は日本在住時に通っていた立教大学からオランダのライデン大学への1年間の交換留学のみで留学を終わらせるつもりでしたが,留学中にぶつかった壁や様々な想いから他大学へ編入という形で滞在延長を決めました。
去年から1年間ライデン市に住んでいるため,オランダと日本の表面的な文化差にあってもあまり驚かないでしょう。もっと本質的なところを掘り下げてこのブログで伝えていければと思います。
交換留学や編入に関するプラクティカルな情報も更新していくので,参考にしていただければ幸いです。
2011年6月23日 三日坊主脱却を祈って
この9月からユトレヒト大学で正規の学部生をすることになりました。
本来は日本在住時に通っていた立教大学からオランダのライデン大学への1年間の交換留学のみで留学を終わらせるつもりでしたが,留学中にぶつかった壁や様々な想いから他大学へ編入という形で滞在延長を決めました。
去年から1年間ライデン市に住んでいるため,オランダと日本の表面的な文化差にあってもあまり驚かないでしょう。もっと本質的なところを掘り下げてこのブログで伝えていければと思います。
交換留学や編入に関するプラクティカルな情報も更新していくので,参考にしていただければ幸いです。
2011年6月23日 三日坊主脱却を祈って
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